天使【てんし】
神の創造物の一種であり、従僕。
天の宮でその一生の殆どを過ごす。
神の代行として、「裁き」を行なう権限を持つ。
金色の髪と純白の翼をもつ。衣服を着ず、食事を摂らない。
生殖能力は無く、その出生方法はいまだ謎。
我々の天敵。
人間【にんげん】
神の創造物の一種。
高い知能を持ち、火を使うことができる。
神の支配の下、地上で農耕・畜産を行う。
魔物【まもの】
神の創造物ではない生命体。我々のこと。
大多数が人間や天使と同等の知能を持つ。
非常に多様な種族がおり、その中でも破壊衝動の強いものを「悪魔」と呼ぶ。
悪魔【あくま】
我々魔物の一種とされているが、その関連性は薄く、突然変異種と考えられている。
破壊衝動が強く、必要以上の殺生を好む。
両性具有であることが知られているが、多くは謎のままである。
〈月黄泉堂世界百科事典第7版より〉
『Crescendo』
うすい べにの いろに そまった
てんしを みたら おきのどくさま
しぬ かくごも できぬまま
くびと どうたい さようなら
C
『神』は世界の創造主。
秩序を保つ絶対の存在。
空高くに在る『天の宮』に住まう彼の手足となるべく、天使は生み出され、生きる。
天使は『生命の木』から生まれる。
木になった果実が地に落ち、割れると、中から幼い天使が産声をあげ這い出てくる。
しかし、その日は異なっていた。
枝に下がった果実が中から破られ、生まれたての天使は自ら外に出、落下した。
柔らかな下草が受け止め、幼児は無傷だったが、天の宮は騒然となった。
そのように力強く出てきた天使など、前代未聞だった。
天使たちは戦神の誕生と噂した。
生まれながらに周囲を驚かせたその天使は、その後も周囲の期待を裏切ることはなかった。
彼は戦闘能力に秀でていた。
天使は己の武器を己で創り出すことができ、その多くは真直ぐな両刃だが、彼の作り出す刃は大きな鎌の形をしていた。
その不気味な形の得物と彼の身体能力は手錬の天使をも翻弄し、
そして、
彼は神直々の命を受け、生まれてから5年という若さで処刑天使となった。
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