「そんなに羨ましいなら、やるぞ。」

ホンゲダレッドは、ぞんざいに言ってのけた。

「てめぇ……へー、司令官がいなくなって、どーやって戦うワケ?」

モノ扱いされたことに腹を立てたドラリンは、嫌味ったらしく言う。

「特に支障は」

「ないよね」

「むしろ平和になる。」

ホンゲダホワイト・グリーン・レッドが素晴らしく息の合った言霊を紡ぎ、ドラリンの怒りは臨界点へ。

「コンチキショー! いーさいーさ、そんなら明美君のトコいくもんね! 行こ、明美君!」

「いえ、あの…結構です。」

「ごはっ!!(吐血)」

相手を気遣った控えめな台詞が、最も人を傷つけることを、この場にいる全員がリアルに学習した。  
 

    

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